日本の水田環境を象徴する淡水魚が、このドジョウ(マドジョウ)でしょう。水田に水が張られた5-7月に、水路や河川から水田に遡上してそこで産卵します。ただし、近年は排水路と田面に段差があるため繁殖が難しく、少しずつ姿を消しつつあります。特に九州では、本州などに比べてドジョウを見かける機会が少ない印象があります。
ドジョウのメスの3Dモデル(岩手県、2021年6月)
ドジョウの雌雄は胸ビレを見ればわかります。ヒレが長くやや尖っていればオスです。
近年、ドジョウは分類が整理され、ドジョウ(北海道~九州)、キタドジョウ(北海道~東北)、シノビドジョウ(西表島、徳之島)、ヒョウモンドジョウ(与那国島、沖縄島)の4つに分けられました。とはいえ、九州本土で見かけるドジョウは、ドジョウと同定してまず間違いありません。
ただし、中国からの外来系統のドジョウ類もいるため、注意が必要です。